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Case Study

〈ラクサス〉徹底した自社のストーリーに基づくCSR活動でファンの共感を呼ぶ

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Laxus WEBサイトより

ユーザーの共感こそ最大の武器


じつは私自身はバッグをシェアするサービスの利用が地球環境の課題解決につながるという意識よりも、ブランドのデザイナーたちの作品を消費するのではなく、受け継ぎ、敬意を払いながら受け継いでいく点に共感してきました。

私たちは、CSR活動「I Love Hiroshima」を通して、
創業の地である広島の清掃活動などを行い、世界の平和を願っています。
laxus ABOUT US 私たちのこと
https://corp.laxus.co/about

CSRとは、企業の社会的責任。企業は、顧客や株主、従業員といった直接のステークホルダーだけではなく、広く社会全体に対しても責任を果たし、また価値を提供すべきという考え方。
グロービス経営大学院 MBA用語集
https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-11628.html

いまや企業は単に自社の利益のみを追求するという姿勢では許されぬ時代になってきました。とはいえ私自身はこれまで企業のCSR活動を身近に感じたことはなく、ともすると偽善的なイメージを抱きかねぬ危うさもあるのではないかと、思うところもありました。

ラクサスは企業の創業のストーリーに基づいた上で、経営理念を体現したCSR活動をユーザーと共創することに成功していました。実際に折り鶴を折ったユーザー、私にはラクサスに対する新しい感情が生まれました。これから同じようなバッグのサブスクリプションサービスがあったとしても、私は容易にはチェンジすることはないでしょう。
これぞまさにCSR活動が創り出した顧客のロイヤリティを高める体験と言えるのではないでしょうか。

共感と共創

ラクサスはアプリを利用したサービスのため、顧客と接するチャネルはアプリと届くバッグのみです。実店舗はなく、人と人が顔を合わせ接することはありません。さらに扱っているプロダクト、ブランドバッグは自社の商品ではなく、あくまでも他社の商品であり、他社のブランドイメージのもとに成り立っているものです。
言葉を選ばずに言うと、「人の褌で相撲を取る」ビジネスです。もちろんアプリにおいてAIを駆使したレコメンドサービスや、計算し尽くされたUI、さらにはコーディネート提案などのコンテンツの充実と顧客の利便性を追求しています。
しかしながら機能や利便性などは競合他社が現れた時に一気に覆ってしまう可能性が非常に高い時代になっています。例えば全国に流通網を持つアマゾンが参入してきたらどうでしょうか。ラクサスにバッグを返却すると新しいバッグが手元に届くまでに3日ほどかかります。さらに人気のバッグは常にレンタルの状態になっていることも珍しくなく、本当に自分が借りたいバッグが借りられる状態に常にあるとは言い難いのも実情です。資本に余裕のある企業、もしくはラグジュアリーブランドたち自身がこのようなレンタルサービスを始めてしまったらどうでしょうか。

ラクサスがブランドバッグをシェアすることを、持続可能性やエシカルなスタイルとつなげ、単にブランドバッグをよりどりみどりに持つことができることだけを価値として前面に打ち出さない点には、企業としての理念もありながら、より顧客の感情に訴え自分達のスタイルや考え方に共感してもらうことを目指しているからでしょう。

ラクサスではバッグのレンタルだけではなく、顧客が持っているバッグをラクサスを通じて他のユーザーに貸し出せるサービスも行なっています。バッグの調達の負担を減らすだけではなく、ここでも顧客を自分達のパートナーとして位置づけ、サスティナブルな社会の実現をユーザーとともに進めていこうとする姿勢が感じられます。

リアルなチャネルを持たないラクサスは同じ価値観を持つユーザーたちのコミュニティ、口コミを非常に大切にしています。実際に私もこうして発信、ラクサスの認知の一翼を担ってしまいました。

■三重野 優理(みえの ゆり)執筆
グラフィックデザイナー・アートディレクター/学士(芸術)/MBA 経営学修士(専門職)

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