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珍(?)名品種も続々登場。ブランド豚市場の現在地とは?

投稿日:2019年11月27日 更新日:

食肉加工・販売の佐藤食肉(新潟県阿賀野市)は自社で開発したブランド豚肉「純白のビアンカ」を使ったハムを発売した。塩のみで味付けし、豚肉本来のうまみを楽しめる。販売価格は280グラム入りで580円(税別)。県内のスーパーなどに売り込む。

新商品「なまらハム」は豚の肩肉を加工。純白のビアンカはヨーグルトから出るホエイ(乳清)を飼料にして、クセや臭みが少なく、さっぱりしているのが特長だ。「サラダに最適で、女性の需要を取り込みたい」(佐藤広国常務)という。

同社は純白のビアンカのほか、ビール粕(かす)と乳酸菌で育てたブランド牛肉「あがの姫牛」を販売している。従来の販路は地元などの飲食店に限られており、小売店向けの商品としてはなまらハムが初めてという。

日本経済新聞 2019/11/8
佐藤食肉 ブランド豚「純白のビアンカ」のハム発売

およそ豚肉とは思えないネーミングの「純白のビアンカ」とは新潟県の食肉業者・佐藤食肉がヨーグルトの製造を手掛けるヤスダヨーグルトとの共同開発によって誕生したブランド豚。豚の飼料にヨーグルトの製造過程から採れる「ホエイ(乳清)」を与えることで、透き通った脂身を持つ上品な味わいの豚肉になるという。

食肉のジャンルでは神戸牛・近江牛・松坂牛などのいわゆる“三大和牛”に代表される牛肉が先行していたイメージだったが、今やブランド豚は全国で400を数えるほどに増え続け、その勢いは牛肉を凌駕しつつある。

実際、農林水産省発表による日本人1人あたりの食肉消費量では、牛肉の約6kgに対して豚肉は約12kgと圧倒。これまで「国産か否か」という安全性に関するテーマで消費・選択されるケースが多かった豚肉もいよいよブランドで選ばれるフェーズに突入するのだろうか。

 

BRANDINGLAB編集部 執筆
株式会社イズアソシエイツ

 

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