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Case Study

【特別寄稿】『ミッキーの家』に11時間待ち?!

投稿日:2018年11月20日 更新日:

東京ディズニーランドの「ミッキーの家とミート・ミッキー」で11時間待ちという驚きの記録が生まれたそうですね。
キャラクターが生まれて90周年という記念すべき日ではありましたが、特別のイベントもなく、平常通りの営業だったそうです。
では、なぜそのように多くの人が集まったのでしょうか?
その理由を探りたいと思います。

今更思う・・何故、東京ディズニーランドなのか

そもそも東京ディズニーランドとは、いかなる場所なのでしょうか。
「夢の国」、「非日常の世界」などと呼ばれていますが、そこに人は何を求めていくのでしょうか。
改めて考えてみると不思議ではあります。何年かに一度は新しいアトラクションが生み出されてはいますが、頻度の高い人は変わらぬ施設を何度も訪れていますよね。
満足感は、様々な要因により生まれます。
人それぞれが、自分の持つ『五感』により、自分が欲する何かを求め、充足させたい欲求にかられる。ゆえに人それぞれの嗜好が異なる。
しかし、多くの人に共通する「ニーズ」を満たしているのが、東京ディズニーランドなのでしょう。
「東京ディズニーランド」は何により顧客の満足感を生み出しているのでしょうか。

人は、「体感」、「共感」すること、そして「物語」により、心の満足感を得る

マーケティングには、「利益を上げていく合理的な側面」と「エモーショナル(感性的)な側面」の両輪が必要です。
東京ディズニーランドは、その「エモーショナルな側面」というものを真に理解しているからこそ、何年にもわたり多くの人をひきつけてやまないのです。
そこには、「体感」、「共感」という言葉が存在します。
人は、ただ見るだけでは満足感は得られません。そのモノをあるいはイベントを自身が体験することにより、初めて満足感が生まれます。
ブランド物のバックを持つ、初めて海で泳ぐ、カヤックに乗る、アーティストのコンサートに行く、などなどです。
「体感」することにより、ニーズの対象先であるブランドに対し「共感」を覚え、自身のニーズに対する満足感を得られるのです。
このニーズに対する満足感を、「体感」するという経験により提供しているのが東京ディズニーランドなのです。
その中でも、スプラッシュ・マウンテンやジャングルクルーズのように大きな動きのない「ミッキーの家」に11時間も待つのでしょうか。
それは、もう一つのキーワード「物語」ではないでしょうか。
「東京ディズニーランド」を楽しむというより、「ミッキーの世界」を楽しむという心。そしてそこに生誕90周年という願ってもない物語性が付加された。
東京ディズニーランドは、もしかしたら「ミッキーマウスの世界」というブランドを体現化した場所なのかもしれませんね。

「自社の価値」を何で上げるか

「自社の強み」となる提供価値を具現化したものが商品だということは、マーケティングの基本的考え方です。
「ミッキーマウス」こそ、「東京ディズニーランドの強み」そのものなのだということを改めて思い知らされた事象だったということになります。

「人を満足させるには体感してもらう」ことだというマーケティングの基本を自身の体験から理解していた、『ウオルトディズニー』の素晴らしさ、そしてブランド力ですね。

マーケティング、そしてブランディングというものは企業活動における基本です。
是非もう一度マーケティングの素晴らしさ、ブランディングの大切さを認識してください。

 

JMLA(日本マーケティング・リテラシー協会)では、
「人間の感性」をマーケティングに活用することに軸足を置き、
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