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ローカル起点のローカル商品が、ブランド化していくためのマーケティング戦略

投稿日:2019年6月11日 更新日:

エースコックから、「シュリンプヌードル」「カレーヌードル」「煮干しヌードル」が、2019年5月20日(月)より、東北エリア中心(スーパー、コンビニ等)で、リニューアル発売になります。

「シュリンプヌードル」「カレーヌードル」「煮干しヌードル」は、1973年発売のエースコックで最も歴史のあるカップめんシリーズ。東北で愛され続けるロングセラーブランドなんだそう。

今回、シュリンプヌードルとカレーヌードルの具材の豚肉をよりジューシーに改良。加えて、パッケージには東北6県のご当地キャラが登場しているとのことです。

同商品の特徴は、昔ながらの安心感のある美味しさだといいます。そのまま食べるのはもちろん、お酒と一緒に楽しむのも良さそうですね!

nomoooニュース 2019/5/19
カップラーメンファン必見!
東北で愛され続けるロングセラーブランド3商品がリニューアル!

地域限定のローカルブランド商品というものは、市場が狭い分、生き残りが大変である。そのようななか、40年以上にわたるロングセラー商品の販売を継続していることは、実に素晴らしいことである。

NB商品が全国展開を行い、CMも含めた強力な販促を行うことで販売を伸ばすことに対し、ローカルブランド商品は、地道な改良と地域顧客の愛着感を呼び起こす、地域密着型のマーケティング戦略を展開することが、生き残りのカギである。

ローカルブランド商品は資本力がNB商品展開企業よりも劣るがゆえに、NB商品と直接対決を行うのではなく、「NBもいいけど、ローカルもいいよね」という、共存型で攻めることが、マーケティング戦略を行う上では肝要になる。

ほとんどの顧客は、何らかの形で在住地域に対する愛着があるものであり、なおかつ他の地域に対する関心もあわせ持つものである。そういった顧客心理を尊重し、顧客の願望を満たすべく、補完的存在を志向することで、最終的に顧客からの愛着を勝ち取ることが、ローカル商品には欠かせない視点となる。

たとえ小さい市場であったとしても、顧客に誠実に向き合う企業は、長く支持されることで老舗としてのブランド商品を生み出すことができ、一定の売り上げと粗利を確保できる。今後も、ローカル商品がロングセラーとして顧客からの支持を受け続けることができるよう、商品改良と愛着型の需要掘り起こしによるマーケティング戦略を続けていただきたい。

武川 憲(たけかわ けん)執筆
一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会 シニアコンサルタント・認定トレーナー
株式会社イズアソシエイツ シニアコンサルタント

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