セミナー・実践会・相談会でブランド課題を解決する

話題の事例

今、アパレルメーカーが「キャンプ場」をつくる理由とは?

投稿日:2019年8月22日 更新日:

アーバンリサーチ(URBAN RESEACH)が、長野県茅野市蓼科湖の湖畔にキャンプ場「タイニーガーデン(TINY GARDEN)」を開業する。オープンは8月中旬を予定している。

タイニーガーデンの敷地総面積は4,800坪。キャンプやロッジ、キャビンといった宿泊施設のほか、温泉やカフェ、ワークステーションなどを設置する。ライフスタイルが多様化する都市生活をより充実なものにするためには、モノだけではなく体験の提案が必要だと考えたことから同施設の開業に至ったという。

また、キャンプ場の開業に合わせてアウトドアウェアブランド「エカル(EKAL)」の展開を2019年秋冬シーズンに開始。タイニーガーデンが湖畔にあることから、ブランド名は「湖」を意味する「LAKE」のスペルを逆さにしたものを採用した。

fashionsnap.com 2019/7/18
アーバンリサーチが長野にキャンプ場を開業、アウトドアウェアブランドの立ち上げも

ライフスタイルブランドがキャンプ場を経営するケースは、すでに良品計画の「無印良品キャンプ場」という前例があるが、アパレルメーカーが参入するのは珍しいのではないか。

もちろん、単なる異業種参入というわけではなく、そこにはオリジナル・アウトドアアパレルブランド「エカル」の立ち上げというマーケティング上の戦略がある。2000年代の屋外音楽フェスブームに始まり、近年のキャンプブームまで……ここ20年の日本におけるアウトドア史上は右肩上がりで、市場規模は4,400億円とも。本業では安価なファストファッション勢に押され気味なアパレルにとっては、なんとしても獲得したいパイが隣接するアウトドア市場なのだろう。

一方、ブランディング面においても大きな仕掛けであり、「アーバンリサーチ」はよりアウトドアブランドへ接近していきそうだ。

 

BRANDINGLAB編集部 執筆
株式会社イズアソシエイツ

関連記事

BAUM|押し付けないサスティナブル。
「ブレない」ことを貫いた美しいブランディング戦略。

資生堂 BAUM公式サイトより引用 資生堂のグローバルブランド「BAUM」が、日本パッケージデザイン大賞2023の頂点である大賞を受賞 大賞は応募総数1060点の中で1作品のみが選出される最高賞です。 …

ディズニー参入で、動画配信市場はどう変わる?

8月23日、アメリカ・カリフォルニア州のアナハイムで開かれた「D23エキスポ」。ディズニー社が2年に1度主催する、世界最大のディズニーのファンイベントだ。動画配信を統括するケビン・メイヤー氏は、11月 …

「はかま」のイメージ 小学校卒業式での着用に賛否両論

(前略)近年、小学校卒業式でのはかまの着用が議論を呼んでいる。 2011年ごろから各地の小学校で、卒業式に和装で参加する児童が増えはじめ、自治体や教育委員会が自粛を呼びかける動きも出ている。その理由は …

健康経営とカゴメ社の美味しいサポートプログラム <ブランド拡張による事業領域の延伸>

カゴメが野菜摂取測定機器を使って新事業を開始する。野菜摂取の充足度が表示できる機器「ベジチェック」のレンタル・リースを7月1日から開始し、同社が提唱する健康サポートプログラムの推進に役立てる。 機器は …

ムーミン×テーマ―パークのポテンシャル

3月16日、ムーミン物語(埼玉県飯能市)が運営する「ムーミンバレーパーク」が埼玉県飯能市にオープン。春休みに入り、家族連れやムーミンファン、インバウンド客など大勢の観光客が押しかけている。 同パークは …

サイト内検索