ブランド経営戦略コミュニティ 運営会社について
twitter
セミナー・実践会・相談会でブランド課題を解決する

話題の事例

地域ブランドも選別の時代へ

投稿日:2019年12月16日 更新日:

東証1部上場の不動産業「東京楽天地」は、東京・浅草で運営する商業施設の「まるごとにっぽん」について、2020年11月で営業を終了すると発表しました。

2015年12月に開業した「まるごとにっぽん」は、全国各地の有名店や市町村のPRスペースがテナントとして入居する商業施設で、開業当初はメディアに取り上げられたこともあり、多くの来館者で賑わっていました。

しかし、その後は来館者数が徐々に減少したため、コスト削減により生き残りを目指したものの、厳しい環境が続いていることから、営業継続は困難と判断し今回の決定に至ったようです。

なお、営業終了後については、2021年春以降の営業開始を目指しリニューアルを行うとのことです。

2019年12月4日
不景気.com
楽天地が浅草の商業施設「まるごとにっぽん」を閉館、客数減

物産館の隆盛やインバウンド需要もあり、ここ数年、地域ブランドやその関連施設は、集客の基点となっていた。

しかし今回は、インバウンド需要の拠点の一つである浅草で、地域ブランドを展開する商業施設が閉館となる。立地に恵まれた場所であるにも関わらず来館者が減少しているということは、地域ブランドの選別が始まっているということも、影響しているのかもしれない。

地域ブランドは、B級グルメや、ゆるキャラなどのご当地グッズと合わせて、好調な売れ行きを維持しているところと、売上不振に苦しむところで、二極化の状況を見せ始めている。やみくもに地域ブランドが支持される時代は、もはや終焉を迎えつつあるではないだろうか。

このようなときこそ、SWOT分析などを用いて、改めてその地域における、強み・弱み・機会・脅威や、競合などを再分析してみる機会であろう。時代の移り変わりの速い昨今では、ゆるキャラなどを開発した時点である数年前などの過去に分析した結果は、もはや現在の環境に合わないものになっている可能性がある。

危機に立たされたときこそ、自身の状況を改めて俯瞰的な視点で確認し、マーケティング戦略を再考する時だと捉えるべきであろう。

 

武川 憲(たけかわ けん)執筆
一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会 シニアコンサルタント・認定トレーナー
株式会社イズアソシエイツ シニアコンサルタント
MBA:修士(経営管理)、経営士、特許庁・INPIT認定ブランド専門家(全国)
嘉悦大学 外部講師

経営戦略の組み立てを軸とした経営企画や新規事業開発、ビジネス・モデル開発に長年従事。国内外20強のブランド・マネジメントやライセンス事業に携わってきた。現在、嘉悦大学大学院(ビジネス創造研究科)博士後期課程在学中で、実務家と学生2足のわらじで活躍。
https://www.is-assoc.co.jp/branding_column/

関連記事

オーディオ御三家ブランドの盛衰 パイオニア上場廃止

パイオニアは27日、東京証券取引所第1部で取引される株式が上場廃止となった。1938年に創業して約80年。老舗の音響機器メーカーとして多くの人々に親しまれたが、2000年代に入って経営が悪化し、株式市 …

伊勢丹で最先端シューズを導入 百貨店の「冬の時代」を乗り越える

伊勢丹新宿店で、店頭で客の足型を測定し、靴の一部を3Dプリンターで造形するサービスが始まった。システムを開発したのは、デンマークの靴メーカー、ECCO(エコー)。測定から造形まで1時間で完了し、その場 …

インバウンド勝ち組、高山市の“まじめ”な取り組み

「プライベートの訪日は3回目。ヒダが『日本のアネックス(奥座敷)』と言われているのは本当かい? SNS(交流サイト)にはドイツの世界遺産『ライン渓谷』にも負けない景観とあったので楽しみ」と、ドイツから …

高い?安い? ネーミングライツの値段

京都市は、西京極総合運動公園陸上競技場(右京区)に命名権(ネーミングライツ)を導入する。年間4千万円以上の収入を見込み、公園の管理運営費に充てる。 陸上競技場は1周400メートルのコースと天然芝の球技 …

コメ「特A」過去最多 魚沼コシも返り咲き 18年産食味

日本穀物検定協会(東京・中央)が27日発表した食味ランキングで、2018年産米は最高位の「特A」が過去最多となった。出品全体の3分の1を占め、ブランド米競争に拍車がかかっている。新潟県魚沼産コシヒカリ …

サイト内検索