セミナー・実践会・相談会でブランド課題を解決する

話題の事例

ブランドタウン「田園調布」はいま

投稿日:2019年7月10日 更新日:

東京を代表する高級住宅地といえば田園調布をおいて他にはないだろう。渋沢栄一らによって開発が始まり、政治家や財界人、プロスポーツ選手などが邸宅を構えた地だ。この場所でいま、売りに出される物件が増えているという。田園調布に何が起きているのか。取材を進めると2つの異変が目に付いた。

(中略)

豪邸と呼ぶにふさわしい建物を見ながら歩くと、1つ目の異変が目に飛び込んできた。「売却物件」「分譲地」といった看板が立つ更地の多さだ。都内の不動産関係者によると、「以前は売り物件であっても、あからさまにわかる看板は立てずにひっそり売っていたが、2018年ごろから看板が目立ち始めた」という

NIKKEI STYLE 2019/6/7
田園調布に売り看板が立つ 進む高齢化、成約価格急落

「田園調布に家が建つ」とは今から40年前に一世を風靡した星セント・ルイスのギャグだが、平成生まれの方にとっては意味不明だろう。

かつては日本における高級住宅街の代名詞だった田園調布ブランドに陰りが見えはじめている。確かに平成も半ばを過ぎた頃から、“東京の高級住宅街”と言えばむしろ近隣の「自由が丘」の方がクローズアップされていたし、実際「田園調布」という言葉にはすでに昭和ノスタルジックなニュアンスを多分に含んでいる。

最大の原因は「3階建て以上のマンションを建てられない」、「小さく区切って売買できない」といった、高級住宅街ならではの規制だ。核家族化が進み都心住まいの床面積が縮小化が進む中で田園調布の“サイズ感”が手に余るということだろう。

急速に風化が進む昭和からまた一つ、ブランドが消えようとしている。

 

BRANDINGLAB編集部 執筆
株式会社イズアソシエイツ

関連記事

100万人都市が取り組む、新しい街のイメージ

(前略) スポーツは単なる体育の延長ではなく、経済の活性化、環境改善、観光の魅力向上、文化の醸成につながる力を持っていると話し、「スポーツの力」を活用したさいたま市のコミュニティの再生にも期待を寄せる …

コラボレーション×コラボレーションの二乗のシナジー効果

BREWBASEとフリークスストアのコラボレーション企画が始動しています。 今回のコラボレーション企画では、オリジナルビール「FREAKS」が登場。 同商品は、アツい夏にぴったりの爽やかでドリンカブル …

中国企業のブランド進化論 アリババとダブルイレブンでの販売構造変化

【北京=三塚聖平】中国で「独身の日」と呼ばれる11日に毎年恒例のインターネット通販各社による値引きセールが行われ、中国電子商取引(EC)最大手アリババグループの取引額が2684億元(約4兆2千億円)に …

トヨタ「終身雇用を守るのは難しい・・・」~日本企業の正念場 コーポレート・ブランドとスチュワードシップ・コードの相克~

日本自動車工業会・豊田章男会長:「なかなか終身雇用を守っていくというのは難しい局面に入ってきたのではないかと」 トヨタの豊田社長は業界団体のトップとして、終身雇用について「雇用を続けている企業にインセ …

大阪王将の攻勢に見る、「色」の力

(前略) 中華料理店のイメージカラーに、新たな流れが起ころうとしている。大手チェーン店の「大阪王将」が、「赤・黒」を基調としていた看板の色を「黄色」に改装しているのだ。運営元の「イートアンド株式会社」 …

サイト内検索