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「熱狂ブランディング」の終息か コロナショックで夕張メロンの落札額が98%ダウン

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北海道夕張市特産の「夕張メロン」のことし初めての競りが行われ、最高落札額は2玉12万円と去年のおよそ40分の1でした。卸売会社では、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う、消費の低迷も影響したとみています。

NHKニュース 2020年5月25日

前回2019年の夕張メロンの初競りは2玉500万円で、ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社により落札されました。同社は「北海道夕張メロンのソーダ」の発売10周年を記念して落札したとのことで、メロンは札幌ドームや新千歳空港で展示されたのち、同社の研究開発本部で活用されたそうです。NHKニュースをはじめマスメディアやSNSでも紹介されたわけですから、PR効果は絶大、500万円ならば楽に元がとれたでしょう。

しかし今年は冒頭の通り2玉12万円。実に98%プライスダウンです。NHKニュースでは「新型コロナウイルスの感染拡大に伴う、消費の低迷も影響した」と分析されていますが、それだけではないと思われます。いわゆる「熱狂ブランディング」の終息を意味していると思われます。

熱狂ブランディングの例としては、アイドルグループAKB48による「AKB48選抜総選挙」が挙げられます。政治の世界だった「選挙」の熱狂をエンターテインメントの世界に持ち込み、大成功を収めた例です。政治の世界では街頭演説や討論会、当日の集計速報のテレビ特番で大きな熱狂が生まれますが、AKB48選抜総選挙においてもメンバーが演説を行い、大会場で集計結果を発表し、テレビで生中継されて高い視聴率を記録しました。

そして農漁業における初競りの熱狂も、近年ブランディングに活用されてきました。有名な例は寿司チェーン「すしざんまい」を運営する「喜代村」によるマグロの初競り落札で、2019年は3億3360万円、2020年も1億9320万円で落札、店で解体ショーを行い、来店客に振舞われました。その様子はテレビやネットで大々的に取り上げられ、「すしざんまい」のブランディングに大きく寄与しました。

このような「熱狂ブランディング」も、今回のコロナ禍で下火になったのではないでしょうか。景気が冷え込んだこともあります。飲食店の営業自粛ももちろん影響しているでしょう。しかしそれ以上に、コロナ禍を冷静に、規律正しい生活で乗り切ろうとしている消費者にとって、お祭り騒ぎは敬遠されがちだからでしょう。

熱狂には「三密」が起こりやすいということもあります。クラフトビール「よなよなエール」で知られるヤッホーブルーイングでは2010年からファンイベントを開催しており、2018年ではお台場に5000人を集めましたが、今年はコロナ禍のためにオンラインに変わりました。

では「ウィズコロナ」の時代にはどういったブランディングが求められるのでしょうか。
星野リゾート代表の星野佳路氏は次のように話しています。

これまでは楽しみたいとか、きれいな景色が見たいとか、そういう目的で旅行する人が多かった。だが、今後は外出自粛による大きなストレスや恐怖感からの解放というのが旅行の大きなテーマになってくる。

日経MJ 5月13日付

ウィズコロナの時代のテーマは、熱狂とは対極の「癒し」になるのではないでしょうか。緊張して疲弊した心と体を癒すことが、当面のテーマになると考えられます。

 

BRANDINGLAB編集部 執筆
株式会社イズアソシエイツ

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