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Case Study

M&Aによるブランドシナジーを考察 ーカインズによる東急ハンズのM&A【後編】

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前編では、東急ハンズ社とカインズ社はブランドシナジー(相互補完性)が高く、理想的なM&Aの組み合わせであることを検証していきました。

後編では、経営統合時に生じるブランド管理とM&Aに伴う対処事項について述べていきたいと思います。

今回のM&Aによって、今後、東急ハンズ社とカインズ社は経営統合を進めていくことになるかと思いますが、その道のりは簡単ではないと推察されます。それは、各社の店舗に対する経営方針の差によるものが大きいと思われます。

カインズ社は、地方・郊外に多くの店舗を保有しています。これらの店舗については、本社がきちんと各店舗を連携させ、できる限り顧客を囲い込むブランド戦略をとります。

そのため、各店舗の間の距離は小さく、できる限り特定地域に集中出店させていくという、店舗戦略をとることになります。その結果、競合企業は顧客へ関与しにくくなるということです。

図で表すと、下記の通りです。

これが、エリアドミナント戦略と呼ばれるものです。

国内の大手小売業、特に大手のコンビニエンスストアチェーン店は、これを重点的に行っています。

1店舗あたりの売上高は小さくなりますが、特定地域に集中出店することにより、地域単位でのシェア率を高め、ブランドファンとなる顧客を囲い込んでいくというやり方です。

これに対して、東急ハンズ社は1店舗あたりの売上高を高め、それぞれの店舗がそれぞれの地域で独立したかたちでシェアを高めていくという店舗戦略です。

ただし、競合企業も同様の対策を打ってくるため、常時激しい競争に巻き込まれていることになりますし、また顧客に関与できる実力を獲得しておかなくてはなりません。

図で表すと、下記の通りです。

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