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“脱・目的地”へ。カナダ観光局が見据える観光の未来

投稿日:2019年6月19日 更新日:

カナダ観光局は2019年5月28日、トロントで開催されているBtoB旅行業界向けイベント「ランデブーカナダ(RVC)」の開幕にあわせて、新ブランド「For Glowing Hearts」を発表、それにともない新しいロゴも公開された。

カナダ観光局社長兼CEOデイビッド・ゴールドステイン氏は、新タグライン(日本語では「キャッチコピー」)は旅行市場の変化に対応し、カナダのブランドをより向上させるためのもの。「人はみな感情的なつながりを求めている」という元広告会社CEOケビン・ロバーツ氏の言葉を引用し、「ナイキ、アップル、ディズニーのようなパワーブランドにあるのは消費者との感情的なつながりで、カナダもデスティネーションのブランドからパッションのブランドになるべき」と話している。

トラベルボイス 2019/5/30
カナダ観光局、新たな観光キャッチコピーを発表
訴求ポイントを「体験・経験」から「変化させる力ある旅」に転換へ

「モノよりもコト」とはよく聞かれる話だが、カナダ観光局はさらにその先の「変化(を与える旅)」を目指すという。

カナダ観光局が新たに目指したのは“デスティネーション(目的地)”からの脱却。それは一見、観光・旅行の第一義から遠ざかるようであるが、いったいどのような思惑があるのだろうか。

年間約2000万人もの観光客が訪れるカナダだが、観光資源の大半は「ナイアガラの滝」やスキーリゾート「ウィスラー・ブラッコム」をはじめとする「自然コンテンツ」が占める。実際、これらの観光名所を“見る”体験は稀有だが、一方で「一度行けば・見れば満足」という一期一会になりがちなことも事実だ。

“For Glowing Hearts”という新しいタグラインのもとどのようなコミュニケーションが始まるのか注視したい。

 

BRANDINGLAB編集部 執筆
株式会社イズアソシエイツ

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