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お〜いお茶

  • ブランド名
お〜いお茶

1989年の登場以来、日本を代表する飲み物といっても過言ではない『お〜いお茶』。日本中の小売店や自販機で手軽に手に入り、いつでも変わらない緑茶の美味しさを楽しめます。 その歴史は長く、前身は1985年の「缶入り煎茶」という名称で売られたのがはじまりでした。しかし発売当初待ち受けていたのは、全く売れないという厳しい現実だったのです。 どのように市場に受け入れられ、日本を代表するお茶としてのブランドを確立したのか。そのきっかけとなるのが「おーいお茶」というネーミングでした。
≪注意書き≫本記事は各ライターによる情報収集によって作成されているため、主観や意見、事実と異なる文言が含まれている可能性をあることをご了承ください。
背景
「おーいお茶」の前身として伊藤園から発売された「缶入り煎茶」は、1985年の発売当初から売上が伸び悩んでいました。その理由は2つありました。1つは、「家でタダで飲める」「温かい飲み物」というお茶に対するイメージが根強かったという時代背景。そしてもう1つは「『煎』という漢字が読めず、よく分からない」というネーミング上の問題を抱えていたことです。『煎茶』には「急須から淹れた緑茶のような味わいを楽しめる」という意味が込められていましたが、消費者へのアピールとしては機能していないことが分かったのです。
戦略意図
お茶に対するイメージは、前述のもの以外にも「家族のぬくもり」「日常の風景」というポジティブなものもありました。これらを大切にしつつ、お茶の新しい楽しみ方を老若男女に広めたい。そのためには、親しみやすく、かつ大胆なネーミングでより多くの人に受け入れられる必要がありました。
表現意図
ネーミングを決める上で注目されたのが、1970年代に放送されていた伊藤園の茶葉のCMでのセリフです。男性俳優がおっとりとした口調で家族に「お〜い、お茶」と呼びかけるシーンが、お茶に対する「家庭のぬくもり」「日常の風景」をイメージさせるため、このセリフがそのまま商品名として起用されました。さらに、お茶摘みのときの掛け声を想起させる、店頭で商品を手に取った人に呼びかけて親しみを感じさせる、という狙いもありました。
まとめ
商品名を「お〜いお茶」に変更したその年、なんと売上が6倍の40億円に。それからも毎年味を変えながら美味しさを追求し続け、今では日本のみならずアジアや欧米でも圧倒的な知名度を誇る一大飲料ブランドとなりました。
 
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