広告や販売促進には多くのコストがかかります。そのため普段から、広告反応の動向を見ている方も多いでしょう。しかし広告の反応が落ちてきたと感じたとき、どのように改善すればいいのか頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか?
今回は、広告を改善するために有効な方法について紹介します。
広告の反応は落ちるもの、は間違い
近年広告媒体が多様化し、ひとつの媒体における広告の効果は落ちてきているといわれています。例えば、これまでのテレビコマーシャル、新聞広告、雑誌広告、ラジオといった4マス広告に加え、交通広告、看板、チラシ、DMはもちろん、インターネットの普及が最大の要因です。
また、同じ媒体、同じクリエイティブの広告を、同じターゲットに同じ量投下すると、どうしても前回に比べて広告の反応は下がってきます。そこでやみくもにクリエイティブを修正したり、媒体を変えてみるだけだと、うまく効果があがらず無駄なコストがかかるだけとなってしまうことも。
広告の媒体やクリエイティブを見直す前に、先に見直すべきポイントがあるのです。
広告を打つには、ターゲット考えることが必要不可欠
広告の効果を上げるためには、ただクリエイティブ変更を行えばいいというわけではありません。何の方針も立てずに変更を施しても、望むような成果は得られないからです。
大事なのは、まずどこが悪いのかを見極め、どのように変更し、どのくらいの成果を上げたいのかを考える必要があります。つまり、仮説を立てることが大事なのです。
また、仮説を立てるときにはターゲットが定まっていなくてはなりません。自社の商品やサービスの特徴を考え、それを必要とするターゲットについて深く知ることが大切です。
それにはまず、自社商品の市場におけるポジショニングを確認します。競合商品との位置関係、自社商品の強みと弱みの分析から想定されるターゲットを導き出します。
ターゲットは絞りこむことが重要
また、適切なターゲットを設定したら、今度は絞りこんでいくことが大切です。絞り込んでいくということは、市場をさらに細分化し、ターゲット像を明確にしていくことです。そして、自社の商品やサービスの対象者となるターゲットが、
- どんな人なのか
- どんな悩みを持っているのか
- どんな嗜好をしているのか
など細かいペルソナを描きます。
このようにターゲットを絞り込むことで、ターゲットに対し、どのようなアプローチをすればいいのかが見えてきます。
また、こうして設定して行った広告が思うように反応が得られなかった場合は、設定したターゲットが的外れになっていないか、また、ターゲットにとって本当に響くクリエイティブなのか、振り返って改善していくことも必要です。このように、ターゲットに対し常に現状を分析して改善するPDCAサイクルを回すようにしましょう。
ブランディングについても意識してみよう
ターゲットを再設定してクリエイティブを変更する際には、もう一つ、エッセンスを加えるのをおすすめします。それは、「ブランディング」です。
「ブランディング」とは、設定したターゲットに自社の商品やサービスを識別してもらうための付加価値を加えることです。
そのために、まずは自社の商品やサービスを「ターゲットにどう思ってもらいたいか」を明確にします。それを、できるだけ端的な言葉で表現します。その際、キャッチコピーのように奇をてらった言葉を使う必要はありません。自社の商品やサービスがターゲットに対しどのような価値を提供できるのか。それを明確にすることで、作るべきクリエイティブの方向性が見えてくるというわけです。
広告の反応が落ちてきたからといって、落ち込む必要はありません。大切なのは、常に現状を分析し改善するPDCAサイクルを行うという習慣をつけることです。単にクリエイティブだけを見直すのではなく、より上流にあるターゲット設定から見直すようにしましょう。