ブランド経営戦略コミュニティ 運営会社について
twitter
セミナー・実践会・相談会でブランド課題を解決する

Case Study

M&Aによるブランドシナジーを考察 ーカインズによる東急ハンズのM&A【後編】

投稿日:

前編では、東急ハンズ社とカインズ社はブランドシナジー(相互補完性)が高く、理想的なM&Aの組み合わせであることを検証していきました。

後編では、経営統合時に生じるブランド管理とM&Aに伴う対処事項について述べていきたいと思います。

今回のM&Aによって、今後、東急ハンズ社とカインズ社は経営統合を進めていくことになるかと思いますが、その道のりは簡単ではないと推察されます。それは、各社の店舗に対する経営方針の差によるものが大きいと思われます。

カインズ社は、地方・郊外に多くの店舗を保有しています。これらの店舗については、本社がきちんと各店舗を連携させ、できる限り顧客を囲い込むブランド戦略をとります。

そのため、各店舗の間の距離は小さく、できる限り特定地域に集中出店させていくという、店舗戦略をとることになります。その結果、競合企業は顧客へ関与しにくくなるということです。

図で表すと、下記の通りです。

これが、エリアドミナント戦略と呼ばれるものです。

国内の大手小売業、特に大手のコンビニエンスストアチェーン店は、これを重点的に行っています。

1店舗あたりの売上高は小さくなりますが、特定地域に集中出店することにより、地域単位でのシェア率を高め、ブランドファンとなる顧客を囲い込んでいくというやり方です。

これに対して、東急ハンズ社は1店舗あたりの売上高を高め、それぞれの店舗がそれぞれの地域で独立したかたちでシェアを高めていくという店舗戦略です。

ただし、競合企業も同様の対策を打ってくるため、常時激しい競争に巻き込まれていることになりますし、また顧客に関与できる実力を獲得しておかなくてはなりません。

図で表すと、下記の通りです。

 > 続きを読む 

関連記事

中小企業にチャンス到来!女性活躍推進法を活かしたコーポレート・ブランド戦略 ー採用ブランディングにも欠かせないESG/SDGsを活かしたサスティナブル経営【前編】

女性の社会進出は既に当たり前の時代となりましたが、2022年4月からは、公的にもその傾向を後押しすることになりそうです。 全面施行から5年の女性活躍推進法 中小企業への適用拡大でどう変わる? 2022 …

〈ラクサス〉徹底した自社のストーリーに基づくCSR活動でファンの共感を呼ぶ

私たちの「使命」「こころざし」はブランドファッションのシェアリングサービスを通じて、「かっこよく美しく、”持続可能な社会”をつくる」ことです。 laxus Message THINK Overprod …

住みたい街ランキングの陰に「沿線ブランド」の力あり~阪急電鉄の沿線ブランディング~

近年、さまざまなメディアで「街の人気」が話題になっています。それをテーマにして、街の不動産屋さんを主人公にした漫画やドラマまで現れるほどです。街の人気は地域経済に多大な影響を及ぼすものですから、企業に …

ZOZOTOWNは復活するか? ネット専業企業のリアル店舗によるマーケティング戦略の有用性

ゾゾタウンを運営する、ZOZOの苦戦が続いています。 ゾゾタウンが有料会員制の割引サービスを終了、海外PBも撤退 東証1部上場で衣料品通販サイトの「ゾゾタウン」を運営する「ZOZO」は、5月30日をも …

がんじがらめの状況下でブランドを創り出す。アイフルから読み解くパーパスブランディングの力。

消費者金融大手のアイフルグループが2022年7月、VIを刷新しました。 アイフルグループ、VI(ビジュアルアイデンティティ) を刷新 ~これからの事業展開に情緒的価値を持たせることをデザインで体現。次 …

サイト内検索