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Case Study

子どもの2人に1人が履く「瞬足」ブランド誕生への道

投稿日:2015年12月11日 更新日:

瞬速

今回は、国内シューズメーカーであるアキレス株式会社が2003年から発売を開始し、現在では子どもの2人に1人が履く驚異のブランドへと成長を遂げた「瞬足」の開発経緯を紹介します。

開発メンバー全員が共有できる体験で、心がひとつに

アキレスは通学用運動靴では老舗の国内メーカーです。当時それまで主力商品であった「ランドマスター」の開発ではすでに、やることはやりつくした状態にありました。そこで新たに、新ブランド開発のプロジェクトが立ち上がりました。
新ブランド開発で重要視されたのは「お母さんの視点」です。お母さんが子どもの通学履きに求めるものは「軽さ」「安全性」「買いやすい価格」ですが、それに付加した「プラスα」が必要だと考えました。
そこで、メンバーがさまざまな意見を出し合い、検討を重ねるうちに、メンバーの誰もが共有できたキーワードが見つかったのです。それが「運動会」です。運動会はどの子どもも参加する学校生活最大のイベントであり、誰もが何かしらの思い出を持っています。このキーワードをきっかけに、メンバーの意識が一つになっていきました。これならお母さんにも思いが伝わるのではないか、そんな確信さえ生まれていました。

コーナーで差をつけろ!左右非対称の発想

運動会

(出典:http://www.syunsoku.jp

キーワードが決まると今度は、メンバーそれぞれが小学校の運動会をイメージし、さまざまな意見をブレストしていきました。

「校庭って結構すべるよね」
「そう、校庭が狭いから、カーブが急でよく転ぶんだ」
「遠心力に抵抗して手を回したりね」
「足の遅い子でも、前を走っていた子が次々に転んで偶然1着になることもあった」
「急なコーナーでも転ばない靴があれば、1着も夢じゃない」

そんなブレストを繰り返すうち、運動会で早く走るためには「コーナーで差をつけることだ」と意見がまとまっていったのです。
通常、速く走るためには前足部分にスパイクをつけるのですが、小学校の校庭では、狭いトラックのコーナーを左周りで曲がるとき遠心力に負けてしまい、転んでしまうことも。そこで、踏ん張りが効くよう両足の「左側」にスパイクを付けたらどうだろうというアイデアが出てきました。
それはつまり、右足の内側と左足の外側に「左右非対称」のスパイクを配するという、まさに業界の常識を覆す発想でした。技術的なことはともかく、まずは作ってみようと、製造部門との試行錯誤が始まったのです。

子どものニーズを深く洞察し、既存の常識を覆す

瞬足ソール

(出典:http://www.syunsoku.jp

左右非対称のソールがわかるように、販売においても様々な工夫がなされました。店頭での陳列では、そのまま置いたのでは商品の特徴がわからないため、必ずソールが見えるように陳列し、POPには従来の運動靴と何が違うのか、機能をわかりやすく訴求。さらにデザインにも注力し、大人のトレンドを子ども目線のカッコよさに取り入れていきました。

その後リニューアルを重ね、カラーリングもグラデーションやビビッドカラーの配色、ゴールドやシルバーなどこれまでの子どもの靴にはなかった色も展開していきます。
また、サイズ展開もそれまでの業界の常識を打ち破っていきました。子どもの足の形は昔と今では大きく変わり、足の幅が細くなっています。しかし、業界では昔ながらの幅広の3Eを作り続けいていました。それを今の子どものサイズに合わせ、幅を狭くし2Eに変更。現在では他メーカーも追随しています。

今や圧倒的人気を誇る「瞬足」開発には、開発者たちのターゲットを深く洞察し、ニーズをとことん知り尽くすこだわりがあったのです。

その他 参考になる記事

・メガヒットブランド「瞬足」誕生の秘密

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