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バーニーズNY本店縮小に見る、旗艦店の存在意義

バーニーズ・ニューヨークが縮小する。同社はその象徴であるニューヨークの旗艦店を半分以上縮小し、9フロアのうち5フロアを手放す計画だと、関係者がニューヨーク・ポストに語った。Business Insiderはバーニーズ・ニューヨークにコメントを求めたが、回答は得られなかった。

バーニーズ・ニューヨークは非公開企業で、業績を公表していない。だが、ニューヨーク・ポストによると、同社は旗艦店の賃料として、年間最大で3000万ドル(約33億2500万円)を払っているという。

アメリカではここ数カ月、ギャップ(Gap)やロード・アンド・テイラー、カルバン・クライン、ラルフローレン(Ralph Lauren)など、旗艦店のクローズや縮小が相次いでいる。

ビジネスインサイダージャパン 2019/4/1
米バーニーズ・ニューヨーク、旗艦店を半分以下に縮小か

これまで旗艦店といえば、都会の一等地に店舗を構えることで、そのブランドの存在感をアピールする、正しく“フラッグ”としての役割を果たしてきた。つまり、店舗単体での売上ではなく、その土地に出店(存在)することこそがミッションだったといえる。

しかし、インターネットとスマートデバイスの発達で時代は大きく変わった。いまや私たちはスマホを通して、興味のある商品・サービスに関するほとんどすべての情報を得ることができる。これまでリアル店舗の存在意義だった「現物を見てから買いたい」という要求も、AR(拡張現実)などのテクノロジーによって意味をなさなくなるだろう。

ヴァーチャルがリアルを侵食つづける中で、旗艦店の役割そのものが本質的に見直される時期にさしかかっているようだ。

 

BRANDINGLAB編集部 執筆
株式会社イズアソシエイツ

 

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