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イチローさんと“草野球”に見るブランド拡張の美しい使い方

今年3月にマリナーズで現役を引退したイチロー氏(45=現マ軍会長付特別補佐兼インストラクター)が今オフ、草野球デビューすることが16日(日本時間17日)、分かった。同氏がスポニチ本紙の取材に明かしたもので、現役時代に自主トレをサポートしてくれた友人たちとチームを結成。ほっと神戸で智弁和歌山の関係者チームと対戦する。また、将来的には草野球リーグを設立したい考えも明らかにした。

スポニチANNEX 2019/9/18
イチロー氏、今オフ草野球デビューへ!
エース兼監督兼オーナー、神戸で伝説第2章

イチローさんといえば知らない人はいない野球界のヒーローだ。

ブランド・マネージャー認定協会でも「パーソナルブランド」の好例として紹介させていただいている。

そのイチローさんが“草野球”をやるという。成功者にありがちな篤志家の道楽なのかというとそうでもないらしい。将来的には草野球リーグを結成し純粋に楽しい野球を目指すという。

高校野球からプロ野球、そしてMLBへと続く大いなる野球道の階段。それとはまた違った「楽しい野球」への回帰は頂点を極めた彼こそがやることでプレー人口の拡大、ひいては野球界へのさらなる貢献となるだろう。

ブランドの観点でいうと、これはブランド拡張の一つの類型エンドースド・ブランド戦略<endorsed brands>である。ただ単に草野球で野球のすそ野を広げようとしても難しい。そこで「イチロー」という稀有のブランド・エクイティでエンドース(保証)されることによって魅力的な連想や活力を得ることができる。ブランド拡張の美しい使い方である。

 

水野 昌彦(みずの まさひこ)執筆
一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会 認定トレーナー
某自動車会社デザイン部門にてCI・VIデザインの開発・設計・管理に携わる。
「理念・ブランド・デザイン」を軸に社内外でブランド啓蒙活動奮闘中。

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