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「フルラ」も追従。ファッション界におけるロゴのサンセリフ化は何を示すか?

「フルラ(FURLA)」が、ブランドロゴを一新した。新ロゴは2019年秋冬シーズンの広告ヴィジュアルから使われる予定。

新ロゴのフォントは、文字の端に装飾されるセリフがない書体「サンセリフ体」を使用し、ブランドコンセプトの1つでもある「コンテンポラリーであること」をより強く表現。また、イタリアブランドとしてのアイデンティティや90年以上続くブランドの歴史および伝統を表すとともにクラフトマンシップへの敬意を示し、新しいロゴにはブランド名「FURLA」の下に「Since 1927 Italy」の文字を入れた。

新ロゴは2019年秋冬シーズンの広告ヴィジュアルを皮切りに、ブランド公式SNSアカウントおよび公式オンラインストア、ショッパー、パッケージ、展開商品に順次反映するという。

fashionsnap.com 2019/8/2
フルラがブランドロゴを一新、サンセリフ体を採用

「サンセリフ体」とは文字の端に飾りとして付いている“セリフ”がない書体のこと。簡単にいえば「ゴシック体」をイメージしてもらえればほぼ間違いない。

近年、特にファッションブランドのロゴマークにおいてはセリフを持たないサンセリフ体が増えつつあり大きなトレンドを形成。有名なところでは英国を代表するファッションブランド「バーバリー」が2018年のリブランディングにおいて、サンセリフ体に変更したことは記憶に新しい。

たかがロゴの書体と思う人もいるかもしれないが、例えば「フルラ」の主力アイテムであるバッグであれば、ロゴマークひとつで全体の印象ががらりと変わる。それはあたかも10年来のヘアスタイルを変える程のインパクトだ。

なおフルラは今回のロゴマーク変更の理由として「コンテンポラリーであること」と述べており、そこからは伝統・歴史以上に、「同時代性」が優先される今日のブランディングのアジェンダが垣間見られる。

 

BRANDINGLAB編集部 執筆
株式会社イズアソシエイツ

 

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