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Jリーグ「町田ゼルビア」、紛糾した改称騒動に仮決着

J2のFC町田ゼルビアオーナーの親会社サイバーエージェントの藤田晋社長は、11日のサポーターミーティングでチーム名を「FC町田トウキョウ」に改名すると発表した件に関し、18日、20年は名称、ロゴ含め現行のままで行くと発表した。

参加者から反対が多かったこと、段取りが悪かったことで保留としていたが、20年は新クラブハウスを建設中の時期ということもありサポーターと心を1つにして戦うため、現行のままという判断をしたという。

その上で、藤田氏は「FC町田トウキョウ」の名前を使うことは難しいとの認識も示し「『町田』を軸にチーム名に『東京』を入れ『ゼルビア』を残すことで良い着地が目指せるのではと考えています」と、FC町田ゼルビアに東京の文言を加えることで、クラブのリブランディングを図っていく考えを示した。

日刊スポーツ 2019/10/18
藤田氏「東京を入れゼルビアを残す」町田改名断念

Jリーグは発足当初から“地域密着”を掲げており、規約にも「Jクラブはホームタウンと定めた地域で、その地域社会と一体となったクラブづくりを行いながらサッカーの普及、振興に努めなければならない」と記されている。事実、熱心な「サポーター」によって支えられている姿は、地域の垣根を超えた“ファン”によって支持されるプロ野球と一線を画すところだろう。

ニュースが伝える町田ゼルビアは、1997年に社会人リーグ1部に参加し、そのタイミングでクラブ名を現在の「町田ゼルビア」に改めている。それから22年、“ゼルビア”の名とともに社会人リーグからJリーグまで上り詰めた歴史を考えれば、サポーターが抱いている愛着がいかに深いかを察するのは難しくない。

藤田氏はリブランディングのためと言うが、クラブにとっても最も重要なサポーターにそっぽを向かれてはブランドも何もあったものではないと思うのだが…。

 

BRANDINGLAB編集部 執筆
株式会社イズアソシエイツ 

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