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吉野家、ぬぐい切れぬ「9年ぶり赤字転落」懸念

“創業120周年の牛丼チェーン吉野家を傘下に持つ吉野家ホールディングスが業績不振に苦しんでいる。同社は1月10日、2018年度の第3四半期(2018年3~11月期)決算を発表した。売上高が1500億円(前年同期比2.4%増)と増収ながら、本業の儲けを示す営業損益は5.6億円の赤字(前期は25.9億円の黒字)に転落した。

同社にとって第3四半期を終えて営業赤字となるのは、4.7億円の営業赤字だった2009年度以来で、実に9期ぶりだ。2009年度は通期でも8.9億円の営業赤字となっている。”

(2019年1月16 日 AERA dot.)

かつて吉野屋といえば牛丼の代名詞であり、デフレ時代の外食を象徴するアイコンだった。「牛丼と言えば吉野家」というブランドが確立されていたと言える。それが、いまや後発の「すき屋」「松屋」の後塵を拝するポジションに。「ちょい飲み」だったり、やたらと増えた変化球系メニューだったり、人件費が上がる中での競争はなかなか大変なようだ。

ちなみに、業界2位の「松屋」は、もともとは吉野屋の味にほれこんだ初代社長が立ち上げた、今でいうところの“インスパイア系”のはしり。松屋からしてみれば本家越えを果たしたことになる。

栄枯盛衰は世の常とはいえ、若き日の空腹を“吉牛”で満たしてきた世代としては吉野屋ブランドの復権を期待したい。

 

BRANDINGLAB編集部 執筆
株式会社イズアソシエイツ

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