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「◯活」ブームが市場を喚起!イトーヨーカ堂のランドセルは約200種類

イトーヨーカ堂は22日、2020年に小学校に入学する子供向けのランドセルのテレビCM発表会を東京都内で開いた。20年度からは小学校でプログラミング教育が必修になることから、タブレット端末を収納できるランドセル「あんしんぽけっと」(税抜き6万円)を新たに発売した。小学生の荷物が多くなっていることから、これまでで最大の容量にしたという。

全国の約120店で、ランドセル約200種類を販売している。ヨーカ堂はランドセルを3月下旬から販売しているが、消費者の購入時期が年々早まっており、4月19日時点で前年同期比70%増まで伸びているという。10月には消費増税も控えており、多くの利用客が訪れる10連休にピークを迎えるとみて売り込む。

この日、アリオ北砂(東京・江東)で行われたCM発表会では、CMに出演するタレントの鈴木楽さん(5)がランドセルを背負って登場し、「とっても軽くて持ちやすい」などと話した。

日本経済新聞 2019/4/22
タブレットも収納できるランドセル イトーヨーカ堂

ランドセルの市場は、あらゆるニーズに応えてさまざまなデザインが豊富に販売されているが、ついにはデジタル機器が収納できる大容量のデザインが登場した。

近年は少子化で子供の数は減っているにも関わらず、ランドセル市場が「「ラン活」という言葉ができるほど、保護者の関心が高いものになっている。当サイトでも、昨年に「6ポケット」と「ラン活」で活性化するランドセル市場を紹介しているが、少子高齢化社会により、とくに祖父母が、たった1人(あるいは少数)の孫のために、お気に入りのものを買ってあげて喜ばせたいという心理をついて、ランドセル市場が過熱している。

「ラン活」に限らず、「婚活」「保活」「終活」などの「〇活」ブームがしばしば衆目を集めている。これは、消費者おのおののライフステージに合わせて訴求できる「〇活」が、日本の成熟した中小製造業にとって稀有なビジネスチャンスになっているということではないだろうか。

「◯活」は、SNSあるいはさまざまなライフステージで話題になりやすい。「ラン活」の場合も、引用にもある通りイベントなどによってランドセル購買プロセスが盛り上がり、関連商品やサービスが派生して成長市場になりうる。この市場がどこまで盛り上がっていくのか、今後も注目していきたい。

 

はやま 紺(はやま こん)執筆
一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会 1級資格取得者 
紺デザイン室 ブランド・クリエイター
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