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ムーミン×テーマ―パークのポテンシャル

3月16日、ムーミン物語(埼玉県飯能市)が運営する「ムーミンバレーパーク」が埼玉県飯能市にオープン。春休みに入り、家族連れやムーミンファン、インバウンド客など大勢の観光客が押しかけている。

同パークは、飯能市が地方創生の起爆剤として誘致したレジャー施設「メッツァ」内にある。メッツァは、北欧を感じさせるような自然の連携をコンセプトとしたテーマパークだ。2018年11月に飲食・物販の店舗が並ぶ「メッツァビレッジ」が先行オープンしており、今回のムーミンバレーパークの開業で全エリアがそろった。メッツァの総事業費は150億円。年間100万人の来場を見込んでいる。

新・公民最前線 2019/4/10
ムーミンバレーパークが開業、飯能市が「ムーミンの聖地」に

数多のキャラクタービジネスのなかで「ムーミン」の立ち位置はその物語世界の成り立ちからして独特だ。ディズニーと同じく動物(らしき存在)を擬人化したファンタジーでありながら、ストーリーは大人の観賞にも耐えうる哲学的な示唆に富み、画面からは北欧らしいウッディでアットホームな温もりがにじみ出る多くのキャラクターが子どもたちを虜にする“かわいらしさ”という価値を売りにするのとは異なり、老若男女に愛されるのはこの多様性によるものだろう。

2019年3月に埼玉県飯能市にオープンした「ムーミンバレーパーク」はそんなムーミンの世界をモチーフにしたテーマパークだ。とはいえ、派手なアトラクション類はなく、その多くはムーミンの世界の再現せんとする静的なもの。漫画の世界同様に一風変わったこの施設がどのように受け容れられていくのか興味深い。

 

BRANDINGLAB編集部 執筆
株式会社イズアソシエイツ

 

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