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Netflix「ROMA ローマ」は“映画”か?英興行会社シネワールドが徹底抗戦

カンヌ国際映画祭コンペティション部門への出品が決まっていたにもかかわらず取り下げられ、ベネチア国際映画祭でNetflixオリジナル映画としては初となる金獅子賞を受賞するなど、今年の賞レースを牽引する一方で様々な物議を醸してきた「ROMA ローマ」。

AMCとリーガル・シネマズの2大映画館チェーンが、アカデミー賞作品賞にノミネートされた映画を授賞式前に再上映する特集のラインナップから同作を外すなど、米興行界からの風当たりも強まるなか、シネワールドのBAFTA脱会によって、映画祭とNetflixをめぐる論争は今後ますます激化しそうだ。

3月4日 映画.com

第91回米アカデミー賞でもっとも注目を集めた作品はといえば、「監督賞(アルフォンソ・キュアロン監督)」など3冠に輝いた『ローマ』だろう。米アカデミー賞で、Web配信動画が受賞したのは初めてのことであり、スティーヴン・スピルバーグ監督をはじめ『ローマ』受賞に異議を唱える映画人の声も聞こえてくる。

とはいえ、この“受賞論争”と関係なく、『ローマ』のアカデミー受賞がWeb配信動画の価値を大きく底上げすることは間違いない。なにしろ「動画配信サービスが制作した動画の品質が、フィルム映画と同水準に達した」というお墨付きを得たのだから。

ブランディングの面で見ても、Amazon、Hulu、dTVといったライバルの中で、Netflixをひとつ上のレベルに押し上げるエポックメイキングな事件になるのではないか。

 

BRANDINGLAB編集部 執筆
株式会社イズアソシエイツ

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