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地方自治体のPR動画も、“2.5次元”の時代?

岡山市は5日、市出身のタレント桜井日奈子さんを起用したPR動画集「鬼カワイイ岡山市」新シリーズの再生回数が10月12日の公開から21日目で100万回を突破したと発表した。桜井さん本人のシーンに加えて、市公式バーチャルユーチューバー(VTuber)「HINAKO」にふんして声や動きを担当。自治体のPR動画としては異例の多さという。

市と岡山商工会議所、おかやま観光コンベンション協会で構成する岡山ビジットアソシエーションが制作し、動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開。全7本で構成し、グルメや芸術・文化、日本遺産の吉備津神社などをPRしている。

市プロモーション・MICE推進課は「各回共に1分以内と短く、見やすかったのではないか」と分析。今後は満足度や印象に残ったテーマなどについて、視聴者への調査を検討している。

日本経済新聞 2019/11/5
岡山市のPR動画、再生100万回

ユーチューブを中心としたネット動画のプラットフォームが整備され、自治体が仕掛けるPR動画もひとつのジャンルとして定着しつつあるが、再生回数に対してどれほどのアクションが期待できるかはまだ不透明な点が多い。

単に「おもしろい動画」として消費されるのか、あるいは視聴者に「自分もそこに行ってみたい」と思わせる力を帯びているのか――その違いは再生回数だけでは計ることは難しそうだ。

人気タレントを起用した岡山市の例は、Vtuberの手法を用いた最近流行のいわゆる「2.5次元」的なアプローチが現代的で、少なくとも出演タレントの熱心なファンには「岡山に行ってみたい」と思わせる訴求力を持っていそうだ。
岡山市に訪れた観光客の数は約680万人。1200万人が訪れる近隣のライバル、広島市にどこまで迫れるか注目だ。

 

BRANDINGLAB編集部 執筆
株式会社イズアソシエイツ

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