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“脱モテ路線”へ舵を切るサマンサタバサ。その背景とは?

2019-20年秋冬からリブランディングを開始した
「サマンサタバサ(SAMANTHA THAVASA)」は、最新の広告ビジュアルを発表した。

(中略)

19年秋の第1弾のビジュアルでは、“ネオ マスキュリン”をテーマに、「肩に力の入らないような身近なおしゃれ。クールとエレガンスを調和させたスタイル」を提案する。デザインはパイソン柄やクロコの型押しなどを取り入れ、従来よりも甘さを抑えたバッグや小物をラインアップ。店頭では9月1日に発売する。これまで国内外の人気セレブリティーを起用した広告で話題を集めてきたが、今季からは商品にフォーカスした内容になった。モデルには、モード誌などで活躍するハルナ マツイを起用した。

WWD 2019/8/13
脱セレブ広告
「サマンサタバサ」がリブランディングから初のビジュアルを公開

新たなブランドコンセプトは「エレガントでオーセンティックなトラッド路線の大人の女性に向けたブランド」――。かつてパリス&ニッキーのヒルトン姉妹にヴィクトリア・ベッカムと、徹底して象徴的なセレブたちを看板に掲げてきたサマンサタバサが、ここにきてまさか再出発だ。

ほとんど180°といってもいい方向転換を余儀なくされた原因は主要顧客だった20代女性たちの客離れ。実際、売上高はピークだった2016年の434億円からたった3年で277億円まで大下落しているというから相当深刻だ。

この背景には低価格競合ブランドの台頭や「ブランド品をレンタルする」という新消費スタイルの登場といった問題もあるが、やはり「エレガンス系モテ路線」というブランドイメージが時代にそぐわなくなったこと大きいのではないか。

サマンサタバサが大胆なリブランディングによって大人の女性に変貌できるか注目だ。

 

BRANDINGLAB編集部 執筆
株式会社イズアソシエイツ

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