土屋ホーム
- シングル(音楽)

北海道で暮らした人なら、ふと口ずさめるメロディがあるかもしれません。「あたたかい〜 心と心の〜 触れ合う住まい〜 土屋ホーム」。寒さの厳しい土地で、住宅メーカーが選んだ言葉は「性能」ではなく「あたたかさ」でした。
≪注意書き≫本記事は各ライターによる情報収集によって作成されているため、主観や意見、事実と異なる文言が含まれている可能性があることをご了承ください。
背景
土屋ホームは北海道・札幌を地盤とする住宅メーカーで、グループは1969年の創業以来、外断熱など寒冷地に適した家づくりで知られてきました。グループの企業使命感として「豊かさの人生を創造する」を掲げる一方、テレビCMでは長年、軽快なCMソングが流れ、サビの「あたたかい 心と心の 触れ合う住まい 土屋ホーム」が道民の記憶に深く刻まれています。歌えてしまう人が多いほど浸透した、ご当地ジングルの一節です。
戦略意図
厳冬の地で住宅を売るとき、断熱性能や暖房効率といった機能価値は当然の競争軸になります。しかしスペックは比較され、数字は陳腐化します。土屋ホームのフレーズは「あたたかい」という語を、室温の物理的な暖かさと、家族の心の温もりの両方へ重ねて差し出しました。性能の話を情緒の話へ翻訳することで、競合と同じ土俵での消耗を避け、ブランドを「気持ちのよりどころ」として記憶に残す――ローカル企業ならではの、地域の生活実感に寄り添った言葉の戦略といえます。
表現意図
「心と心の触れ合う」という対句は、住宅の機能ではなく、そこで生まれる関係性を描きます。寒い外気を背景に置くからこそ「あたたかい」が際立ち、メロディに乗せることで意味より先に体に残る。理屈で説得せず、メロディと情景で記憶に定着させる――タグラインとジングルが一体となって機能した好例です。
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