西武園ゆうえんち
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『西武園ゆうえんち』開園は1950年。施設の老朽化のためか、競合が増えたためか、来場者は1980年代をピークに右肩下がりで、開業70周年事業としてリニューアルに踏み切りました。
≪注意書き≫本記事は各ライターによる情報収集によって作成されているため、主観や意見、事実と異なる文言が含まれている可能性をあることをご了承ください。
背景
『西武園ゆうえんち』のリニューアルを仕掛けたのは、大阪の『USJ』のリブランディングを主導した森岡氏が率いるマーケティング集団『刀』です。条件として、予算をたくさんかけられないという縛りがあったようです。そこで、元々あった古いというイメージをマイナスからプラスへ変換できないかと、『西武園ゆうえんち』の再生に着手しました。
戦略意図
古さを逆手にとって、昭和を感じる空間をつくりました。コンセプトは「心あたたまる幸福感」で、交番のお巡りさんや八百屋の店主などがパフォーマンスを繰り広げたり、懐かしさを感じるナポリタンや肉屋のメンチカツを味わえたりするなど、園内には昭和の商店街をテーマとしたエンターテイメントとグルメがいっぱいです。流行りのアミューズメントを安易に真似するのではなく、ブランドの設計をきちんと行い、差別化を図って『西武園ゆうえんち』ならではの価値を創出しています。
表現意図
スローガンは「昭和の熱気で心を満たそう。」で、まさにこのスローガンを体現したアミューズメントパークとなっています。リニューアル後しばらくしてコロナ禍が終息に向かったことも幸いしたためか、チケットの売上はコロナ禍前の約13倍まで増えました。デジタル化が進み、コロナ禍を体験したことにより、リアルな体験の価値は世の中で増しているように感じます。