水上村
- ロゴ

2025年の箱根駅伝は青山学院大学の優勝で幕を閉じました。青山学院大学のユニフォームには『妙高市』と『水上村』のロゴが入っていて、注目が集まりました。今回は、『水上村』のブランディングについて紹介します。
≪注意書き≫本記事は各ライターによる情報収集によって作成されているため、主観や意見、事実と異なる文言が含まれている可能性をあることをご了承ください。
背景
『水上村』は熊本県の南に位置する、人口2,000人に満たない、小さな村です。村としての何よりの資源は、自然に恵まれているところ。日本三大急流のひとつである球磨川が流れ、弥生時代から続くといわれている湯山温泉郷があり、緑あふれる市房山という標高1,700mを超える山もあります。
戦略意図
自然の宝庫と言っても過言ではない地域で、観光するにはもってこいの場所。ただ地域ブランディングという視点で考えると、観光地として地域を盛り上げるだけではありがちで、他の地域と差別化ができません。『水上村』は観光に加えてスポーツでの地方創生をめざしました。2017年に標高約1000mの場所にクロスカントリーコース『水上スカイヴィレッジ』をオープン。麓には民宿もあり、大学や実業団などの陸上長距離選手の合宿を受け入れています。2024年には青山学院大学が『水上スカイヴィレッジ』で初合宿を行いました。
表現意図
『水上村』のロゴ掲出の契約を締結し、2025年の箱根駅伝では、ロゴが右胸に入ったユニフォームを着て走る青山学院大学の選手が映し出されました。SNSで『水上村』がトレンド入りするなど、大きな反響を得ました。ロゴ自体はそこまで目をひくデザインではありませんが、戦略とコラボレーションが見事にはまり、コミュニケーション効果はかなり大きなものがありました。スポーツを絡めた地域活性化の好例だと言えるでしょう。