THE OMOCHI
- ブランド名
正月といえば餅。食べたのは角餅、それとも丸餅ですか?関ヶ原あたりを境に、東が角餅、西が丸餅を食べる場合が多いそうです。今回は、ある角餅のリブランディングについて紹介します。
≪注意書き≫本記事は各ライターによる情報収集によって作成されているため、主観や意見、事実と異なる文言が含まれている可能性をあることをご了承ください。
背景
宮城県にある笠原餅店は、60年以上の歴史を有する餅専門店。米づくりから手掛け、釜戸と薪火を使った、伝統的な製法により、こだわりの味を生み出しています。しかし、こだわって美味しい商品をつくっても、売れるとは限りません。工場生産による安価な商品がマーケットを席巻している中、笠原餅店の商品は埋もれていました。
戦略意図
笠原餅店でつくっている餅の成分を分析したところ、やわらかさ、なめらかさともに、かなり優れている数値が出ました。美味しく、口の中でべたつかないので喉に詰まりにくいという心地よい食感のある餅。この価値の高さに注目し、ハイブランド商品としてリブランディングしました。そういえば、高級路線の餅ってなかなか見かけないですよね。他社の商品としっかり差別化できています。シェフやパティシエなどとコラボレーションし、キャビアをのせたり、塩とオリーブオイルをかけたり、新しい食べ方をアピールしています。
表現意図
商品名は『THE OMOCHI』です。これぞ究極の餅であるという自負がうかがえます。パッケージはスーパーマーケットでよく見かけるものとは異なり、高級スイーツのようなデザインで、見た目がまるで違います。『THE OMOCHI』の価格はリブランディングを行う前の約3倍。それにも関わらず売れ行きは好調で、ハイブランドの餅として人気を呼んでいます。