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廣榮堂武田

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廣榮堂武田のきびだんご

童話「桃太郎」のふるさとと言われる岡山県の名産品が「きびだんご」です。江戸時代には吉備(現在の岡山県南部地方)の国名にちなんだ吉備だんごが売り出されていました。中でも廣榮堂武田は、創業安政三年(1856年)、当時の池田藩主からお墨付きをいただいた本家本元です。銘菓をつくり続ける老舗でありながら、そのパッケージは2019年のリブランディングに伴い、大きく装いを変えました。その背景を探ってみましょう。
≪注意書き≫本記事は各ライターによる情報収集によって作成されているため、主観や意見、事実と異なる文言が含まれている可能性をあることをご了承ください。
背景
岡山県を代表する銘菓の「きびだんご」は、廣榮堂武田が本家ではありますが、童話「桃太郎」の重要アイテムとして知名度も高く、それ故に後発のきびだんごを作る数多くのお菓子メーカーがしのぎを削っています。その中で伝統と品質を守り続けるために廣榮堂武田が選んだのが、リブランディングです。岡山県内のデザイン事務所シファカがディレクションを行い、ロゴデザインの統一、Webサイトやカタログの刷新とともにパッケージもリニューアルされました。
戦略意図
数あるきびだんごと差別化を行い、お土産コーナーで目立つパッケージへ。同時に、「きびだんご」発祥の会社であるという歴史と伝統を大事にしながら、どっしりと構えるような奇をてらわない印象を与えることを目指して、デザイン作業は進められました。起用されたのは、岡山県出身のイラストレーター、Noritake氏です。シンプルな線で描かれる独自のタッチによって、きびだんごの持つやさしい味わいと本家だからこそ持てる自信のある様を表現しようとしたのです。
表現意図
見た人が楽しさや可愛らしさを感じてもらえるように、桃太郎・いぬ・さる・きじ・鬼がシンプルな線と温かみのあるタッチで描かれています。箱が大きくなるにつれてキャラクターも増えていき、鬼も含めて仲間になっていく。そして「きびだんご」が人と人とを結ぶきっかけになる、という願いが込められています。
まとめ
可愛らしいイラストによって統一されたパッケージは、昔ながらの桃太郎のイラスト一辺倒だったお土産コーナーの他のきびだんごの中で、圧倒的に目立ちます。さらに、鬼も仲間になってしまうほのぼのとした世界観とストーリーも相まって、Z世代を中心に「かわいい」「集めたい」などSNS上で広がりを見せ、廣榮堂武田のきびだんごは、全国区の人気を誇るまでになりました。
 
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