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そうだ 京都、行こう。

  • タグライン(スローガン)

JR東海のキャンペーンCMで使われているタグライン「そうだ 京都、行こう。」。いまや誰もが知っている国民的CMのひとつだ。ここでは、JR東海にとって京都は最重要の観光コンテンツである「そうだ 京都、行こう。」を紐解いていきます。
≪注意書き≫本記事は各ライターによる情報収集によって作成されているため、主観や意見、事実と異なる文言が含まれている可能性をあることをご了承ください。

背景
1993年「平安建都1200年記念事業」に合わせて打ち出されたスローガンです。バブル崩壊によって、海外旅行に行くことがステータスだった時代が終わり、不景気になり、がむしゃらに働くことの目的も見失っていた時代。そんな時代背景のなかで、このコピーは国内旅行を促し、再度、京都の魅力や日本文化を発見しに行くきっかけとなりました。
戦略意図
JR東海とって「そうだ 京都、行こう。」はどんな意味を持つかといえば、ひとえに「東海道新幹線」の活用でした。旧国鉄イメージからの脱却とレジャー用途の開拓。それが「平安建都1200年記念事業」にピッタリとハマったのです。1時間に1本、新幹線が走り始め、「(JR東海なら)思いつきで、京都に行けますよ」ということを伝えることで、新しい新幹線のイメージ作りに成功しました。
表現意図
「そうだ 京都、行こう。」には、「(JR東海なら)思いつきで、京都に行けますよ」という想いが込められています。だから、「そうだ、京都行こう。」ではなく「そうだ 京都、行こう。」なのではないかと思います。CMを見て、「そうだ 京都…」と京都を思い出し、「(新幹線で)行こう」という行動を促していく。バブル崩壊から社会不安の雰囲気がある中、「そうだ 京都、行こう。」のキャンペーンスローガンとともに、日本人が本能で安らぐようなビジュアルが駅の至る所で飛び込んでくる。その当時だからこそ、「そうだ 京都、行こう。」と人びとは思い、京都へと新幹線に乗って行ったのではないかと想像できます。
 
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