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株式会社メルカリ

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フリマアプリの代表的存在とも言えるメルカリ。実は2013年のサービス開始当時、フリマアプリとしては後発の存在でした。しかし徹底的にこだわり抜いた「出品の手軽さ」と「多彩な支払い方法」、そして「安心して売買できる」という3点で競合サービスと差別化を行い、成長を遂げてきました。そんなメルカリが、サービス開始からたった5年後の2018年にあえてリブランディングを行ない、ロゴも合わせて更新しています。その理由を、紐解いていきましょう。
≪注意書き≫本記事は各ライターによる情報収集によって作成されているため、主観や意見、事実と異なる文言が含まれている可能性をあることをご了承ください。
背景
2018年よりメルカリはリブランディングを行なっています。実は競合サービスの乱立や、いわゆる転売屋による不当に高額な値段での取引の横行など、事業成長を妨げる要素が当時のフリマアプリ業界にはありました。その中でメルカリは、持続的な成長を目指すためにブランドイメージを向上させる必要がありました。
戦略意図
メルカリの存在意義(ミッション)は、「新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る」です。テクノロジーの力によって、世界中の個人と個人をつなぎ、誰もが簡単にモノの売り買いを楽しむことができ、そして資源を循環させる豊かな社会、個人がやりたいことを実現できる社会をつくっていきたいという想いこそが、メルカリが持つアイデンティティです。しかしフリマアプリはサービスの質が利用者の質に左右される特性を持ちます。例えば商品を送ったのに支払いされない、写真と違う物が送られてきた…などのネガティブな体験が、サービスに対するネガティブなイメージとなってしまう恐れがあります。そこでメルカリが目指したのが「より便利・快適に使える、クリーンなマーケットプレイス」。リブランディングには、柔軟にサービスを改善しつづける企業の姿勢なども合わせてアピールし、競合サービスと差別化を行う意図がありました。リブランディングに合わせて変更されたロゴは、その戦略意図に沿っています。
表現意図
従来のデザイン要素であり、フリマならではの体験を表現した「箱から飛び出すワクワク」はそのままに、要素を引き算して洗練されたイメージへ。色もオレンジ寄りの赤と彩度を抑えた水色から、クリアでビビットな赤と水色へ変わっています。それにより、ひと目でメルカリだと分かるようにしながらも、メルカリが目指すオープンでフェアなマーケットを表現しているのです。実は文字もやや細く、スマートさを感じさせるものに変わっています。
まとめ
ロゴが変わっていることに気づかない人も多いかもしれません。しかしそれも戦略のうち。サービス開始から築いてきたブランドを大切にしながら、目指したいポジションに向かって進歩を重ねていく。そんな意思を感じさせるロゴになっています。