白いクラウン
- タグライン(スローガン)
「白いクラウン」とは、3代目の『クラウン』のキャンペーンのタグライン。コンセプトワードと言い換えてもいいかもしれません。このキャンペーンは、日本の広告の歴史に残る成功例となり、『クラウン』という高級車は世に広まりました。
≪注意書き≫本記事は各ライターによる情報収集によって作成されているため、主観や意見、事実と異なる文言が含まれている可能性をあることをご了承ください。
背景
日本を代表する車種の一つである『クラウン』の歴史は1955年まで遡り、初代は日本初の純国産設計車として登場しました。『トヨタ』の量販車種の中でも最上級モデル。高級車として、官公庁などの公用車、企業の社用車としても愛されるモデルです。この『クラウン』の転換期となったのは1967年。3代目がデビューします。
戦略意図
1960年代後半になると、日本は経済的に豊かになり、マイカーの需要が高まりを見せます。市場の変動を見込んだマーケティング戦略に沿って、3代目『クラウン』が誕生。公用車や社用車としてだけではなく、マイカーとして多くの人に愛されるように「白いクラウン」という言葉が生まれました。では、なぜ「白い」かというと、当時は高級車といえば法人向けで黒塗り。そこへパーソナル需要向けの白を登場させて高級車としてのイメージを一新し、新たなマーケットを開拓しました。
表現意図
キャッチフレーズは「白いクラウンは幸せなハイライフの象徴です」というもの。テレビCMでは、家族が3代目『クラウン』に乗って楽しそうにしているシーンが出てきます。経済的に成長していく日本を背景に、幸せを象徴した映像は、時代のニーズに合った広告表現と言えるでしょう。『クラウン』は時の流れとともにイメージを少しずつ変え、そのブランドは今に続きます。